ハイローオーストラリアの税金計算・節税方法・最新の税制度をまとめて解説
こんにちは!管理人の倍賞成行(@NariyukiBaisyou)です。
今回は、ハイローオーストラリアで取引する上でとても重要な『税金』についてお話しますよ。
- ハイローで納税義務が発生する金額について
- ハイローにかかる税金の計算方法について
- ハイローで有効な節税方法について
ある一定の金額以上の利益を出すと納税義務が発生しますが、その金額を把握しておかないと「気づかないうちに脱税していた…」なんて事になりかねません。
そうならないためにも、ハイローオーストラリアにおける税金についてしっかり押さえておきましょう。
ハイローオーストラリアの税金はいくら稼ぐと納税義務があるの?
結論から言うと、給与所得がある場合は年間20万円、給与所得がない場合は年間48万円以上稼ぐと納税義務が発生します。
バイナリーオプションでの収益は雑所得に分類され、課税対象になります。
課税方法や税率は国内バイナリーオプションと海外バイナリーオプションで異なりますが、ハイローオーストラリアのような海外バイナリーオプションの場合だと「総合課税」に分類されます。
総合課税とは
他の所得金額と合計した課税所得に所得税の税率をかけて税額を算出する課税方式のこと。所得が上がれば上がるほど税率も高くなる「累進課税」方式を採用しています。
さらに、総合課税は所得税額に対して2.1%の復興特別所得税がかかり、住民税もかかります。
給与所得がある場合の税金
会社員など給与所得がある人は、給与所得以外に1年間で20万円を超える所得があった場合は確定申告を行い、税金を支払う必要があります。
ほとんどの会社員が会社で年末調整を行っているので、確定申告をする必要はありませんが、ハイローの取引で20万円を超える利益を出した場合は、年末調整をしていても確定申告をする必要があります。
一方、所得額(利益)が20万円に満たない場合や、他の雑所得と損益通算して所得額が20万円未満になる場合は、確定申告は必要ありません。
また、雑所得同士であれば損益通算ができますが、ハイローの損失と他の所得を損益通算することはできません。
- 給与所得以外の所得(利益)が年間20万円を超える場合は課税対象になる
- 雑所得同士のみ損益通算ができる
給与所得がない場合の税金
大学生・専業主婦・専業トレーダーのような「非会社員」で給与所得がない場合は、年間所得が48万円を超えるなら確定申告をして税金を納める必要があります。
この48万円というのは、所得がある人すべてに適用される「基礎控除」の額です。
会社員の場合は年末調整の際に適用されてますが、給与所得がない場合は内職や在宅ワークなどの副業で得た所得に対して基礎控除が適用されます。
関連記事ハイローオーストラリアを副業から始める5つのポイント【公務員OK】
つまり、ハイローで利益を上げてもその額が48万円以下であれば、基礎控除と相殺されて課税所得が0円になるので確定申告をする必要がなくなるというわけです。
また、雑所得同士の損益通算はできるのでその結果、利益額が48万円以下になれば確定申告の必要はありません。
しかし、雑所得を含めた他の所得との合計所得額が基礎控除で相殺できない場合は、期間内に確定申告を行いましょう。
関連記事ハイローオーストラリアの確定申告手順を簡単2ステップで解説
- 給与所得以外の所得が基礎控除の48万円を超える場合は課税対象になる
- 雑所得同士のみ損益通算できる
2023年最新の税制を確認しておこう
これまでの話で「あれ?基礎控除って38万円じゃなかったの?」と思った人もいるのではないでしょうか?
実は、2018年に税制改正が決定され、2021年(令和3年)の税金支払いから適用されています。
それぞれ変更点を見ておきましょう。
基礎控除額について
基礎控除とは、職業や扶養者の有無に関わらず、誰でも一律で受けられる控除です。
これまでは、所得金額に関わらず年間で一律38万円となっていました。しかし、2020年1月より10万円引き上げられ、48万円の控除を受けられるようになります。
2021年1月以降の改正後の基礎控除額 | |
---|---|
年間所得 | 控除額(改正後) |
2,400万円以下 | 48万円 |
2,400万円超、2,450万円以下 | 32万円 |
2,450万円超、2,500万円以下 | 16万円 |
2,500万円超 | 0円 |
新しい税制では、一定の所得以上の所得層には一律控除の必要がないとみなされ、年間の所得が2,400万円を超える高所得者は段階的に控除額が引き下げられます。
年間所得が2,500万円を超える所得層に至っては基礎控除額は0円となっています。
住民税控除額について
これまで、住民税の控除額は年間で一律33万円となっていましたが、2020年1月より10万円引き上げられ、43万円の控除を受けられるようになりました。
2021年1月以降の改正後の住民税控除額 | |
---|---|
年間所得 | 控除額(改正後) |
2,400万円以下 | 43万円 |
2,400万円超、2,450万円以下 | 29万円 |
2,450万円超、2,500万円以下 | 15万円 |
2,500万円超 | 0円 |
基礎控除額同様、年間の所得が2,400万円を超える高所得者は段階的に控除額が引き下げられ、年間所得が2,500万円を超える所得層の住民税控除額は0円となります。
給与所得控除について
基礎控除額や住民税控除額が引き上げられて嬉しいですが、給与所得控除額は一律10万円引き下げられます。
給与所得控除の上限額が適用される給与等の収入金額は850万円まで。その上限額は195万円です。
そのため、一般的な会社員の場合は給与所得控除の引き下げと基礎控除の引き上げで±0となりますが、年収が850万円を超える会社員の場合は増税となります。
2021年1月以降の改正後の給与所得控除 | |
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給与などの収入金額 | 控除額(改正後) |
162万円5千円以下 | 55万円 |
162万円5千円超、180万円以下 | 収入金額×40%-10万円 |
180万円超、360万円以下 | 収入金額×30%+8万円 |
360万円超、660万円以下 | 収入金額×20%+44万円 |
660万円超、850万円以下 | 収入金額×10%+110万円 |
850万円超 | 195万円 |
給与所得控除は、給与所得者の給与から一定額を控除するという仕組みです。
ですから、会社員等の給与所得は収入から給与所得控除を差し引いて計算されています。
ハイローオーストラリアにかかる税金を計算してみよう
ハイローオーストラリアの収益に対する税金は、総合課税(雑所得)にかかる「所得税」「住民税」「復興特別所得税」の3種類を合算した金額になります。
それでは実際の数字を当てはめて給与所得者と非給与所得者の税金を計算してみましょう。
ちなみに、給与所得とは、給与収入から給与所得控除を差し引いた金額です。
所得税の税率は以下の通りです。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超、330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超、695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超、900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超、1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円超、4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
所得金額は総合課税に分類される所得の合計金額をもとに計算します。
つまり、総合課税に分類される所得の合計金額から基礎控除額の48万円とその他の控除額(社会保険や国民年金保険など)を差し引いて課税所得を割り出します。
給与所得者の場合の税金計算方法
以下のような給与所得者を想定してみましょう。
- 給与所得:300万円
- 投資での利益:100万円
- 雑所得損失分:0円
- その他の所得:0円
この場合、課税所得は次のようになります。
課税所得=300万円+100万円-78万円=322万円
78万円は基礎控除48万+社会保険控除を30万円と仮定します。人によって控除額が異なりますので、給与所得は同じでも課税所得は一人一人異なります。
したがって、所得税は次のようになります。
所得税=322万円×20%-427,500円=216,500円
会社員の場合は会社から給与を貰っているため、まずは給与の総支払金額から給与所得控除を差し引いた給与所得を割り出します。
給与所得とハイローオーストラリアの取引で得た金額を合計した金額から、所得税の基礎控除額48万円と社会保険などの控除額を差し引いて課税所得を割り出します。
課税所得額が分かれば、所得税の税率と控除額が分かりますので計算してみましょう。
次に住民税ですが、住民税の概要と計算方法は以下の通りです。
住民税とは
前年の所得の応じて計算される所得割と、定められた金額で一律に課税される均等割の2つを合算したものです。
計算方法
所得割+均等割=住民税
ただし、住民税の計算は非常に複雑な上に、全国で1700程ある自治体で税率・均等割額が異なり、一律ではありません。
そのため、住民税=課税所得の約10%と認識しておくといいでしょう。
住民税の標準税率は以下の通りです。
都道府県税 | 市町村税 | 合計 | 所得割(指定都市の場合) | 4%(2%) | 6%(8%) | 10%(10%) |
---|---|---|---|
均等割 | 1,500円 | 3,500円 | 5,000円 |
厳密には、所得割には調整控除額がかかりますが、住民税の通常の標準税率では、都道府県税率と市町村税率を合わせた10%と均等割合計5,000円です。
しかし、各自治体が条例により標準税率とは異なる税率を定めることができ、一部の地域(横浜市や名古屋市など)では税率、均等割が異なります。
それでは、実際に所得課税の10%として住民税を計算してみます。
先ほどの会社員の場合、課税所得は327万円でしたので住民税は以下のようになります。
住民税=327万円×10%=327,000円
所得控除の基礎控除は48万円ですが、住民税の基礎控除額は43万円と、所得控除と5万円の差額があるため、住民税の計算を行う際は間違わないようにしましょう。
次に復興特別所得税です。
復興特別所得税とは
2011年3月11日に発生した東日本大震災の復興に必要な財源確保を目的に創設された税金で、2013年から2037年までの25年間納税者すべてが支払う税金です。
計算方法
所得税×2.1%=復興特別所得税
この会社員の所得税は216,500円でしたので、復興特別所得税は以下のようになります。
復興特別所得税=216,500×2.1%=4,546円
以上で、「所得税」「住民税」「復興特別所得税」が出揃いました。納税合計額は548,046円となります。
- 所得税:216,500円
- 住民税:327,000円
- 復興特別所得税:4,546円
- 納税合計金額:548,046円
確定申告を行う際は、所得税と復興特別所得税の合計金額から源泉徴収票に記載されている源泉徴収税額を差し引いた額を納税します。
非給与所得者の場合の税金計算方法
次に、非給与所得者の場合を考えてみましょう。
次のような専業投資家を想定して計算します。
- 給与所得:0万円
- 投資での利益:600万円
- 雑所得損失分:200万円
- その他の所得:100万円(配当所得)
この専業投資家の課税所得は次のようになります。
課税所得=600万円(投資利益)-200万円(雑所得損益分)+100万円(その他の所得)-78万円=422万円
78万円は基礎控除48万+社会保険料控除を30万円と仮定しています。
社会保険に加入していない場合、国民健康保険と国民年金等の控除額を適用してみましょう。
課税所得は422万円で税率20%となります。したがって所得税は…
所得税=422万円×20%-427,500円=416,500円
専業投資家の場合は会社からの給与所得がありませんので、給与控除がなく、利益額から差し引くことができるのは経費等です。
ただし、雑所得同士の損益換算が可能です。
つまり、全ての所得の合算(雑所得の損失分は損益換算)した金額から所属税の基礎控除48万円と社会保険控除額を差し引いた422万円が、この場合は課税所得になります。
また、扶養控除や配偶者控除がある場合はさらに控除を受けることができますので、詳細は<国税庁:所得控除のあらましを確認してください。
次に住民税の計算です。住民税は課税所得の約10%と考えておけばいいので、次のようになります。
住民税=422万円×10%=422,000円
実際の住民税は調整控除額による控除、自治体により税率が変動(0.2~0.3%程度)、均等割が異なる(数百円程度)等があるため課税額が誤差することがありますが、何万円も金額が変わることはないでしょう。
最後は、復興特別所得税の計算ですね。
この専業投資家の所得税は416,500円でした。復興特別所得税は「所得税×2.1%」ですので、以下のようになります。
復興特別所得税=416,500円×2.1%=8,746円
復興特別所得税には所得税や住民税のように控除額などがないため、所得税が分かれば復興特別所得税率は自動的に算出できます。
以上の「所得税」「住民税」「復興特別所得税」を合算した結果、872,246円がこの専業投資家の納税額となります。
- 所得税:416,500円
- 住民税:427,000円
- 復興特別所得税:8,746円
- 納税合計額:872,246円
ハイローオーストラリアの脱税はバレない?
なんとなく、「ハイローオーストラリアは海外バイナリーオプションだから納税しなくてもバレないのでは?」思ってしまう人もいるかもしれません。
結論を言うと、脱税はほぼ間違いなくバレます。
バイナリーオプションの脱税行為はどうしてバレるのか?それは、個人にかかる税金がどのように成立しているかを知ると分かります。
毎月、お給料をもらうとお給料の支払い履歴が銀行を介して残ります。また、銀行を介してお給料を受け取ることでその履歴も残ります。
このように、お金は支払う・受け取るという双方関係があり、その履歴が残る仕組みになっています。
これを踏まえて、税務署は個人が受け取っている給与額をもとに、予め定められた計算方法によって税金額(所得税額)を導き出しています。
つまり、税務は支払った側・受け取った側の双方の取引情報をもとに納税額を決めているのです。
バイナリーオプションの収益も同じ仕組みでバレます。
なぜなら、ハイローオーストラリアでで利益を出したという記録はハイローオーストラリア側に残ります。
そして、ハイローオーストラリアが税務署にこれらの取引履歴を申告するので、税務署はあなたがハイローオーストラリアで利益を出したという事実を把握できるのです。
確定申告の内容を偽った場合
この場合は、ハイローオーストラリアや銀行サイドの履歴情報と申告内容が一致しませんので、そこをきちんと説明できないと脱税行為とみなされます。
「説明できない」と書きましたが、たいていの場合は説明の猶予なんて与えられませんので、きちんと確定申告するようにしましょう。
また、たとえ海外バイナリーオプションで得た利益でも、受け取る際に国内の銀行を経由させるのであれば、お金を受け取った事実が生まれますので、収支記録は税務署に把握されます。
つまり、海外バイナリーオプションでも出金したお金の着金先を日本の銀行口座に設定している限り、税務署には利益を得たことがバレるのです。
ハイローオーストラリアで有効な節税方法
脱税は許されませんが、収益から引くべきものは引いて課税所得を少なくすることは全然かまいません。
ということで、必要経費について最後にお話しします。
必要経費を計上しよう
節税の第一歩は、何よりも経費の内容の確認です。これはハイローオーストラリアで得た収益に関しても同じです。
経費を増やすことができれば、収入は同じでも課税される課税所得は減るので、課税される税金は少なくなります。
経費として計上できるものの一例を以下にあげますので、チェックしてみてください。
- バイナリーオプションの情報取得のために購入した書籍代/DVDの代金
- バイナリーオプションの情報取得のために参加したセミナー費用
- バイナリーオプションの情報取得のために登録している有料情報サイト・有料メルマガ
- バイナリーオプションの自動売買ツール・取引ツール・分析ツール・シグナルツールの購入代金
- バイナリーオプションのシグナル配信の購入費、参加費
- 新聞代
- インターネット関係費用
- バイナリーオプション業者に問い合わせをする電話料金/携帯電話料金
- 文具・事務用品
- PC・PC周辺機器
- プリンター・インク代
- バイナリーオプションのために利用したオフィス、レンタルオフィス、まんが喫茶の利用料金
- バイナリーオプションのために利用している家の家賃(一部)
- バイナリーオプションのために利用している家の光熱費
- バイナリーオプションで使う机・テーブル・椅子・照明の購入費用
- バイナリーオプションの情報収集で使うテレビの購入代金
- 海外バイナリーオプションの情報取得のための英会話費用
- バイナリーオプション仲間との情報交換の飲食代・交通費
- 海外バイナリーオプション業者の担当者の面会のための海外旅行費用
- 入金用のクレジットカード、デビットカードの年会費
- 海外送金などの送金手数料
経費にできるかどうかの基準は、バイナリーオプションに関わる支払いであることが説明できるかどうかです。
バイナリーオプションをするために使用したもので高額なものに関しては、領収書をきちんと保管しておき、経費として計上できるように準備しておきましょう。
特に、家賃や光熱費は微妙なところなので、税務署からお尋ねがあった時に、専有面積に対する部屋の割合や、全体の光熱費に対してバイナリーオプションをやっている時間から割り出したなど、きちんと説明できるようにしておきましょう。
まとめ
以上、ハイローオーストラリアの税金に関する解説でした。
最後にもう一度、「いくら稼げば納税義務が発生するのか?」だけおさらいしておきましょう。
- 給与所得者の場合:年間20万円以上
- 非給与所得者の場合:年間48万円以上
なお、ハイローオーストラリアにおける税制には様々な控除があるので、ご自身がいくら控除が適用されるかどうかもしっかり確認しておきましょう。